年末年始のしきたり

「お正月」は新しい年に祝福と平安をもたらす歳神様を迎えるための祭りです。

新しい年を迎えるにあたって、知っておきたいしきたりの由来やあたりまえの

ようにしている習慣について少し掘り下げてみましょう。

正月事始め

12月13日にお正月を向える準備を始めることです。

昔はこの日にお正月のお雑煮を炊くための薪を取りに山へ行く習慣があったそう

です。

ちなみに、12月8日の「事始め」は、年を司る年神様を迎えるために正月準備を

始める日で、後片付けもすべて納めて2月8日に「事納め」となります。

それが江戸時代から大吉日とされる鬼宿日の12月13日が江戸城の「御煤納め」

と定められて「正月事始め」として定着しました。

 

煤払い

今では大掃除として年内に掃除をする習慣がありますが、これも元は正月に年神様

を迎えるために一年の汚れを払い清める「煤払い」から由来しています。

年神様が沢山のご利益を持ってこられるといわれ、江戸時代にはとても盛大な行事

だったようです。

 

お正月飾り

門松

新年に年神様の「依り代」で迷わず天から降りてくるための目印です。

家の門や玄関の左右に対で立てます。「常緑の松は神様が宿る木」で神様をお迎

えするにふさわしいと考えられ、まっすぐ節を伸ばす竹と新春一番に香り高く咲く

梅が縁起物として添えられています。

 

鏡 餅

餅は稲の霊が宿るハレの日(古来より祭礼などを行う日を「ハレ」の日と呼ぶ)

の食べ物で生命力が与えられると考えられ、神様への神聖なものとしてお供え

されました。

三種の神器の鏡から丸い鏡をお餅であらわし、神様の依り代とし「鏡餅」と

呼ばれるようになりました。

大小2段で月と太陽、陰と陽を表していて、円満に年を重ねるという意味も

込められています。

床の間や神棚に飾りますが、なければ、玄関やリビングボードでもかまいません。

 

鏡餅の飾り方と意味

●裏白

シダの一種で表は緑色で裏は白で表裏がないこと(潔白)の心を表します。

葉の模様が左右対称になっていることから夫婦円満に白髪になるまでの長寿

を願う意味も表します。

 

●昆布

よろこぶの意味で、昆布のことを「広布」(ひろめ)と言って喜びが広がる

縁起ものです。また「子生」(こぶ)と書いて子宝に恵まれるよう、子供が

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すくすく成長するように願う意味もあります。

 

●橙

「代々」とも書き、果実は落ちにくく、数年残ることがあり、1本の木に何代もの

実がなることから子孫繁栄、代々続くように願う意味がありあます。

 

●串柿

「嘉来」(かき)よろこび幸せが来るに通じています。

串に刺した串柿は三種の神器の剣を表し、「鏡=鏡餅、玉=橙、剣=串柿」で

表しているといわれています。

 

注連縄飾り

門松と同様に、年神様をお迎えするための清浄な場所であることの印で玄関や

神棚、床の間などに飾り、天の岩戸神話に由来し縄で結界をつくることで、邪気

を払い魔除けの役割があります。

松の内が終わったら外し、小正月の神社で行われるどんと焼きで燃やします。

 

お飾りにふさわしい日

門松、鏡餅、しめ縄を飾るのは28日までにします。29日は「苦」と「松」

で「苦を待つ」、「苦」と「餅」で「苦を持つ」という意味から「苦立て」、

31日は「一夜飾り」といって神様をお迎えするのに一晩だけでは誠意が足り

ないとされ避ける習慣があります。無理な場合は30日にしましょう。

飾っておく期間は年神様がいらっしゃる期間なので「松の内」で一般的には

1月7日までです。

 

大晦日

大晦日は年神様を寝ずに待つ日とされていました。寺院では0時をまたいで

108回鐘をつきます。人間の108の煩悩を鐘の音で断つためと言われています。

昔の旧暦では1日の始まりが日没であったため大晦日の日暮れとともに新年が始まって

いたので、地域によってはおせち料理を大晦日に食べる風習がのこっているようです。

 

●年越しそば

大晦日にそばを食べる習慣は江戸時代からで蕎麦は伸ばした生地を細く長く切って食べる

ことから、延命長寿や健康を願って食べます。

ソバは強い雨風に倒れても、お天気になると元気になることから健康の縁起ものである

一方で麺が切れやすいことから悪縁や災いを切り、持ち越さないという意味でもあります。

 

江戸時代からの古いしきたりにはいろいろな意味がふくまれているので、少しは

ご理解いただけたでしょうか。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

またお目にかかれることを、楽しみにしております。

🍀マナー&エステ サロンドクレモナ🍀

 

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