花粉症やアレルギー改善は腸のクロストレジウム菌を増やす食物繊維が鍵 NHKスペシャル「人体」

NHKスペシャル「人体」で、タモリさんと山中教授が「腸」の働きについて、命にかかわる「免疫力を司る臓器」であることをお話になってました。

これまでのシリーズでは「臓器同士の会話」メッセージ物質の存在が鍵でしたが、

今回の「腸」は人体の独立国家でした。

「腸」は第二の脳

腸の神経細胞は1億個存在し第二の脳と言われいます。

神経細胞をあやつり、食べ物を消化吸収する複雑な動きを、脳に頼らず独自に行っている

人体の中の「独立国家」なのだそうです。

 

腸は免疫力を司る臓器

腸は私たちの命にかかわる「免疫」を司っています。

花粉症やぜんそくなどのアレルギーや、リュウマチなどの自己免疫疾患などの病気から守ってくれているのです。

腸内細菌と免疫細胞をコントロールしている

腸はその免疫力を保つために、

腸内細菌と免疫細胞をコントロールしている全身の免疫力の源なのです。

腸の長さは成人で8.5m、32㎡でたたみ20畳分もあるそうです。

食べ物の栄養は腸の表面にある「絨毛(じゅうもう)」から血流に運ばれて吸収されます。

病原菌やウイルスなど、最も外敵にさらされやすいところで、病原菌やウイルスなどの外敵をブロックしてくれています。

腸内細菌は腸の表面

腸内細菌は腸の表面に100兆個漂っています。

 

免疫細胞は粘膜の内側

免疫細胞は粘膜にびっしりと生えている絨毛(じゅうもう)の内側にあり

全身に2兆個ある免疫細胞のうちの7割が腸に配備されています。

病原菌が侵入

免疫細胞が異変を察知して「攻撃して!」とメッセージを送る

腸の壁の細胞がメッセージを受け取る

殺菌物質を出す

病原菌を撃退

この様な手順で免疫細胞は病原菌やウイルスからの攻撃を排除する「ミクロの戦士」です。

 

腸は免疫細胞を訓練していた!

腸は全身の免疫力を高めるための訓練所です。

腸の表面はびっしりと小さな絨毛で覆われています。

そして、その一部に訓練所の入り口があるのです。

そこから細菌を壁の内側に引き入れて「敵」か「味方」かを判断し、学習しています。

このトレーニングによって、インフルエンザや肺炎などの病気と闘う能力を高めていたのです。

腸で学習した免疫細胞は血流に乗って全身にも派遣され、病原菌やウイルスと闘う戦士となるのです。

 

免疫細胞の暴走

もともと外から入ってくる細菌やウイルスをやっつけるための免疫細胞が自分自身の細胞を攻撃して病気になるという「免疫細胞の暴走」が現代病としておきています。

仲間である免疫細胞を異常に興奮させ、敵ではないものまで攻撃させるという免疫細胞の暴走は、身体の細胞にまでダメージを与えさまざまなアレルギー症状を引き起こします。

 

この免疫細胞の暴走で苦しめられている被験者2名からの便のデータ結果から、

原因は腸内細菌の「クロストリジウム菌」という特定の腸内細菌が極端に少ないことが原因ではないかという結果がでました。

なぜ「クロストリジウム菌」が少ないと暴走するのか?

 

Tレグ細胞(制御性T細胞)

大阪大学免疫学フロンティア研究センターの坂口志文教授が、従来の免疫細胞とは全く違う役割を持つ免疫細胞を発見されました。

).push({

それが

Tレグ細胞(制御性T細胞)です

世界中の研究者が驚いたノーベル賞級の発見だそうです。

このTレグ細胞は、体の中で暴走している免疫細胞を見つけると、その興奮を鎮める物質を放出して暴走を抑えてくれる免疫のブレーキ役なのです。

クロストリジウム菌は腸内で生み出されています。

 

クロストリジウム菌がメッセージ物質を放出

「落ち着いて!」というメッセージを届ける

壁の内側で免疫細胞がメッセージ物質を受け取る

形が変わって免疫の暴走を抑えるTレグが誕生する

さらに腸内で誕生したTレグ細胞は、血液に乗って全身の暴走している免疫細胞を沈静化しています。

免疫細胞は免疫力を高めるだけではなく、Tレグというブレーキ役を生み出して、全身の免疫力をコントロールする役割を担っているのです。

 

クロストレジウム菌を増やすことでアレルギー改善

神奈川県にある曹洞宗の大木山、総持寺(そうじじ)には

故郷をはなれ住み込みで修業をする若い修行僧が多くいます。

その若い僧侶達約60人の中でアレルギーが改善したと言う人が多く

「花粉症やアトピーが気にならなくなった」といいます。

調べてみると、『クロストレジウム菌』が腸内細菌に備わっていたそうです。

 

この健康な腸内細菌は、修行僧達が毎日食べている精進料理に秘密があったのです。

精進料理に含まれる豊富な食物繊維がアレルギー改善のカギを握っていました。

「クロストレジウム菌」は食物繊維を摂ることで「Tレグ細胞」をたくさん生み出すことができるのです。

 

日本人特有の腸内細菌の優れたパワー

長い年月の間に、日本人の腸には食物繊維を好む腸内細菌が多く住みつくようになりました。

日本人が好むキノコや海藻、根菜類、豆、芋類など食物繊維を豊富に含む食材が、免疫力をコントロールする優れた能力を生み出していました。

その能力は欧米人と比べて3~4倍あるそうです。

 

腸は命と健康を支えている

免疫細胞の暴走による病、アトピーや花粉症などは、人類の進化の過程で突然環境や食べ物が変わって、その変化についていけず発症しています。

ここにきて、アレルギーは皮膚や呼吸器にで起こる問題と思われていましたが、腸も大きくかかわっていることが示唆されています。

腸が免疫力をコントロールする力を取り戻すことによって、病気の治療や難病克服の方法が出てくるであろうと期待されます。

腸は食べ物を糧として腸内細菌を養い、全身で働く免疫細胞を育て上げ、命と健康を支えているのです。

 

-あとがき-

日本人の食文化の変化がですアレルギーや花粉症などの現代病を生みだしていたようね。

人は赤ちゃんの時に母乳をえさとしてビフィズス菌をかわきりに腸内細菌を増やしていくそうです。

腸内細菌は長い年月をかけて私達と共に生き、様々な外敵から守ってくれてきました。

せっかく長年日本人特有の腸内細菌で守ってくれていたものが、欧米の食文化によって難病の原因になっています。

豊かな食文化が生み出した賜物は腸にとって大きな負担となっているので、口にするものをよーく考え直してみる必要がありそうですね!

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

またお目にかかれることを、楽しみにしております。

🍀マナー&エステ サロンドクレモナ🍀

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です