紫外線とメラニン、シミの関係
今日はお肌の老化による「しみ」の原因についてお話します。
シミは大きく言うと新陳代謝が正常に機能しないことにより起こるものです。
もくじ
メラニンはどのようにできるのか
1、表皮が紫外線を浴びると、お肌の中で活性酸素が発生します。
2、表皮の一番奥の「基底層」にあるメラノサイトいう色素活性細胞から「色を黒くして」と指令が送られます。
3、指令を受けたメラノサイトでは、メラニン色素を生成しはじめます。タコが墨を吐いたような状態です。
4、メラノサイトからケラチノサイトに送られます。
5、メラニン色素が肌のターンオーバーによって表皮の一番外まで持ち上げられ肌の紫外線などの外的刺激から守ってくれます。
「メラニン」と「しみ」「くすみ」の関係
1、『メラニン』は悪者ではありません。
『メラニン』はよく悪者のように思われがちですが、決してそうではありません。
このように生成されたメラニンは紫外線や外的刺激からお肌を守ってくれているのです。
このメラニンがなければ少しの紫外線で皮膚の炎症をおこしたり、火傷のような水膨れになったりします。
細胞の遺伝子であるDNAを傷つけてしまい、皮膚がんにもなりかねません。
肌の黒い人種ほど皮膚がんの発症が少ないのはそのためです。
なので、日焼けをして黒く焼けるのは、紫外線から皮膚を守るためにメラニンが働いた結果なのです。
2、『メラニン』がシミ・くすみになる時
2-1守り切れないほど多くの紫外線をあびた時、メラニンは、過剰につくられて通常の肌のターンオーバーでは体外に排出しきれなくなって『しみ』になります。つまり、メラニン代謝のサイクルが崩れて表皮内に過剰にメラニンが蓄積されてしまったものが「しみ」です。
若い時は新陳代謝も盛んで、肌のターンオーバーの周期が短いのでメラニンの排出もしきれるのですが、加齢とともにその周期が遅くなり、処理しきれず残ってしまいます。
2-2乾燥により角質層が乱れ、皮膚が厚くなってきてメラニン色素が肌に残りくすみやしみになってしまうのです。
2-3 強いストレスによって活性酸素が発生しホルモンバランスが崩れることによって皮膚の免疫力が低下し老化を速め、メラニン色素が残ってシミができやすくなります。
2-4 ニキビを潰したり、ひどく炎症したニキビが跡になってしまったものに紫外線の影響で色素沈着をおこしシミが濃くなったり、肌が肥厚して凹凸になったりします。
紫外線による光老化に注意しましょう
長時間紫外線にあたることによって引き起こされるしみ、シワ、たるみなどのことを「光老化」といいます。
紫外線の本当の怖さは加齢よりも日常生活の中で徐々に蓄積される光老化なのです。
皮膚の老化も加齢より光老化のほうが要因は大きいことがわかってきています。
最も影響を及ぼす紫外線にUV-AとUV-Bがあります。
紫外線の種類
●UV-A
UV-Aは黒く日焼けを起こすもので、真皮にまで到達し、コラーゲンを切断、エラスチンを変質させます。
波長が長いため、窓ガラスも通り抜け日々の生活の中で知らない間に光老化をひきおこし、ハリや弾力を失ったり、ゴワゴワと肥厚したり、シワになります。雨の日や、雲の日は要注意です。
●UV-B
UV-Bは波長が短いため肌の真皮には届きませんが、肌の表面で吸収され、たくさんのメラニンを生成させてシミの原因となります。コラーゲンを切断しシワの原因にもなります。
化粧品で「SPF」という表記は、UV-Bを防ぐ効果を表しています。
光老化しやすい雪山には特に注意
一番光老化しやすのは、当然のことながら長時間日に当たっている人です。
戸外で長時間働いている人やスポーツ、アウトドアなどを好まれる方は特に注意が必要です。
特に日照時間が長く紫外線自体の強いのが5月~7、8月。
一日のうちで10時から14時が一番危険な時間帯です。
海や砂浜は紫外線が反射しやすいので短時間でも体にダメージを受けやすいです。
またそれ以上に山に関しては標高が1,000メートル上昇するごとに、
紫外線量が10~12%増加するので、高ければ高いほど紫外線の量が増えます。
雪山に関しては直接太陽からの紫外線の90%を反射していますので、
山での日焼けには最大の注意が必要です。
日焼け予防
光老化は日常生活の中でも知らず知らずのうちに進んでいます。
UV-Aは窓ガラスを約80%通過しますし、曇りの日は晴れた日の50~60%、雨の日でも30%の紫外線量があります。
紫外線にあたらないに越したことはないのですが、日にあたらないと体内で「セロトニン」という脳を活性化してくれるホルモンが分泌されにくくなり自律神経を病み不健康な状態になります。
一番効果的なのは、日傘や帽子、手袋、サングラスなどで紫外線をさえぎることです。
家の中にいても窓ガラスを通過しますので、UVカーテンなどで対応するとかなり軽減されると思います。
日焼け止め
お肌の光老化を防ぐためには、日焼け止めを日常的に使用すること
が必要です。SPFやPAの値が高いほど紫外線はよく防げますが、
その分お肌への負担も高くなります。
●UV-Aは、しわやたるみの原因になる紫外線です。
「PA」UV-Aを防ぐ力が強い順に、PA+++、PA++、PA+とランク分け、最大PA++++の製品があります。
●UV-Bは、しみの原因になる紫外線です。
「SPF」SPF30で約10時間くらい、最大50+まであります。
-まとめ-
紫外線の本当の怖さは、加齢よりも日常生活の中で徐々に蓄積される光老化ですが、あまり神経質にならず、1日最低20分くらいは太陽にあたり「セロトニン」を分泌させましょう。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
またお目にかかれることを、楽しみにしております。
?マナー&エステ サロンドクレモナ?
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